保育士なら知っておきたい!6~7月に流行りやすい「子どもの病気・ケガ」 -
保育士にとって最も注意しなければならないのは、子どもたちの健康状態です。
時期によって、流行りやすい病気やケガは異なります。
それらを理解しておくことで、予防や早期のケアを施せるようになります。
今回は、6~7月に流行りやすい病気やケガを紹介します。
熱中症
6月に入ると陽射しが強くなり、7月になると気温が急に高くなることが多いです。
その影響で、気温の変化に弱い低い子どもは熱中症になることがあります。
熱中症になると体温をコントロールできなくなり、さまざまな症状が現れます。
けいれんは熱中症の代表的な症状です。
大量に汗をかくと、水分を補給する必要があります。
その時に塩分が不足した状態で水分だけを摂取すると、けいれんが起りやすくなるのです。
熱射病も熱中症の症状のひとつです。
体温が上がりすぎると中枢神経が正常に働かなくなります。
まっすぐ歩けなくなり、ふらつくことが多くなるのが熱射病の初期症状です。
さらに症状が酷い場合は失神することもあります。
体温の急上昇により血管が拡張し、脳に血液が循環しなくなるのが原因です。
顔面蒼白になっている場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
手足口病
一般的な保育園では7月からプール遊びが始まります。
暑い年は6月から、園庭でホースを使った水遊びをする保育園も多いでしょう。
手足口病のウィルスは水を媒体として感染することが多いため、6~7月に子どもたちの間で流行り始めます。
手足口病になると、発熱する場合が多いです。
同時に手足などに水泡のような発疹が見られるようになります。
発疹は臀部や腹部にできることもあるので注意して見ましょう。
一ヶ所に集中して何十個もできる場合があり、痛みや痒みを伴います。
さらに口元にも痛みが生じ、よだれの原因になるケースも少なくありません。
痛みが激しい場合は、食欲がなくなることもあります。
症状が治まった後も、しばらくの間はウィルスが体内に残るので、他の子どもに感染しないようにプールや水遊びは避けた方が良いでしょう。
ヘルパンギーナ
6~7月に突然高熱を発症した場合は、ヘルパンギーナである可能性があります。
ヘルパンギーナはいわゆる夏風邪で、高熱だけでなく喉の痛みも伴います。
喉の一帯に水泡ができて、赤く腫れあがることが特徴です。
しばらくすると水泡は破けてなくなりますが、その部分が白くなって痛み始めます。
ヘルパンギーナの原因となるウィルスは毎年5月頃から現れますが、6~7月にかけて活動が最も盛んになります。
便や唾液が感染源になることが多く、集団生活を送っている子どもがかかりやすい病気です。
発症した場合、解熱剤で熱を下げて、水分補給を怠らないようにしましょう。