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「安全対策怠る」男児水難事故で元園長に有罪判決 - NHK NEWS

4年前、愛媛県西条市の川で幼稚園の行事で水遊びをしていた当時5歳の男の子が増水した川に流されて死亡し、元園長らが業務上過失致死傷の罪に問われた裁判で、松山地方裁判所は、川の増水を予見できたのに必要な安全対策を怠ったとして元園長に罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。

平成24年7月、西条市の加茂川で幼稚園の「お泊まり保育」で水遊びをしていた園児らが増水した川に流され、吉川慎之介くん(当時5歳)が死亡したほか2人がけがをし、幼稚園の元園長、近藤惠津子被告(75)と元教諭2人の合わせて3人が業務上過失致死傷の罪に問われました。
裁判で、3人は突然の川の増水を予測することは困難だったなどとして無罪を主張していました。
30日の判決で、松山地方裁判所の日野浩一郎裁判長は、「降った雨水が水位に影響するという常識とも言える危険性を予見しなかった。安易な態度で非難されるべきだ」として、男の子が死亡したことについては業務上過失致死の罪を認め、元園長に罰金50万円の有罪判決を言い渡しました。
一方、元教諭2人については、それぞれ、お泊まり保育でどのような役割をしていたか明確でないなどとして、無罪を言い渡しました。
判決について元園長の弁護士は、「納得できない」として、今後、控訴するかどうか検討するとしています。

両親は「園の組織としての未熟さを感じた」

判決のあと、亡くなった吉川慎之介くんの両親の吉川豊さん、優子さん夫妻が松山市内で記者会見して、「慎之介を亡くしてから、私たちの時間はずっと止まっていた。きょうは大きな区切りであり、けじめの日になった」と述べました。
そして、「裁判を通して幼稚園での個々の教諭の役割や職務権限のあいまいさなど、園の組織としての未熟さを感じた。親は幼稚園を信じて子どもを預けている。今回の裁判が、幼稚園は子どもの命を預かっているのだという認識をもっと強く持つきっかけになってほしい」と話しました。