待機児童なお6450人 東京23区・政令市、2%増で高止まり - 日本経済新聞
全国の主な自治体の4月1日時点の待機児童数は6450人と、昨年に比べ2%増えたことが日本経済新聞社の調査で分かった。待機児童がゼロだったのは7市区にとどまる。国が子育て支援メニューを拡充したことを支えに保育所の定員は2015年度の1年で6%(約3万3千人)増えたが、保育士不足などが原因で、計画(3万7千人増)には届かなかった。
共働き世帯が多く、保育の需要が大きいとみられる全国の20の政令指定都市と東京23区を対象にアンケート調査した。このうち30日までに待機児童数の集計を終えた38市区の合計を調べた。
待機児童が増えたのは川崎市、大阪市、東京都杉並区など19の市区。世田谷区の待機児童数は1198人と前年に続き全国で最も多く、岡山市(729人)、江戸川区(397人)が続いた。
世田谷区は子供が保育所に入れず、保護者が育児休業を延長した場合も待機児童数の計算に含めるなど、他の自治体と定義が異なることも影響している。岡山市は待機児童数の定義を「第3希望の保育施設までに入れなかった人」と見直した結果、前年より約600人増える要因になった。