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保育通信臨時増刊2016 No.735 - 全国私立保育園連盟

保育通信臨時増刊◆No. 735

2016. 6. 10.

 

1 月12日、近藤全私保連会長とともに、熊本県 保育協会、熊本市保育園連盟にお見舞いに伺 わせていただいた。当日は、阪神・淡路大震災、東 日本大震災を思いだし、何かの縁を感じながら熊本 へと向かった。熊本駅では熊本県保育協会の塚本美 津代理事長、熊本市保育園連盟の江藤美信理事長は じめ、幹部の方々の出迎えを受け、また宮崎から吉 田雅信・九州ブロック長も駆けつけられ合流した。  最初、この日に理事会が予定されていた熊本市保 育園連盟にお伺いした。近藤会長は「長期間にわた り揺れが続き、ご苦労ご心労も大変だと思う。もっ と早くにお伺いしたかったが、この日になり申し訳 ない。今回の支援募金活動は保育三団体で取り組む ことになり、既に開始している。全国の仲間から励 ましの義援金が届くと思う。どうか子どもたちのた めにも引き続き頑張っていただきたい」とお見舞い の言葉を述べ、江藤理事長にお見舞い金が手渡され た。引き続き少しの時間ではあったが、理事の方々 から保育現場の状況などをお聞きすることができた。  会場を後にして、熊本県保育協会事務局のある熊 本県総合福祉センターに向かう途中、車窓からあの 勇壮だった熊本城の無惨に傷んだ姿を目のあたりに し、改めて地震の凄さを感じずにはいられなかった。  熊本県保育協会においても近藤会長から挨拶とお 見舞いが述べられ、その後事務局職員も加わり、近 藤会長より塚本理事長にお見舞い金が手渡された。 られた時間ではあるが、被災された保育園に 伺いたい」との近藤会長の思いで、福嶋義信 専務理事のワゴン車にお世話になり国道256号線を 下って、熊本市南区城南町にある小 お ぎ 木保育園に向 かった。城南町は震災が最も激しかった益城町の南 東に位置し、同じ活断層の延長線にあると思われる。 近づくにつれ、倒壊やビニールシートで覆われた屋 根の家屋が目に入るようになった。  小木保育園では、緒方隼人副園長に被害を受けた 園舎を案内していただいた。園舎は新築1年だった ことも驚いたが、2階のホールは天井が剥がれ落ち、 特に傷みが激しく、さらに1階の保育室も壁の剥が れやクラックが痛々しく、悲惨な現状に落胆される 気持ちを察すると胸が痛んだ。部屋には補修の足場 が組まれつつあったが、工事は職人がいなくて思う ようにすすめられないと嘆かれていた。  園内のどこからか、子どもたちの声が聞こえてき た。副園長先生に尋ねると、「使える部屋がいくつ かあったので、そこを利用して保育はずっと続けて います。子どもは元気にしてますよ」とのこと。ラ イフラインが停止した時は大変だったそうだが、そ れでも保育は続けられたのだ。部屋を覗くと子ども の笑顔が見え、大きな声で挨拶された。なんともい えない感動と喜びを感じた。  じつは、熊本県内の行政によってはすべての保育 園を一時的に休園する通知を出していたらしい。し かし実際は、それに反してでも、ほとんどの民間保 育園は子どもを受け入れていたと聞いた。家を失っ たり、家族が被災され大変な職員もいたはずだ。ま さにこの姿こそが、私たちが今まで培ってきた児童 福祉の理念に基づいた保育園としての実践活動であ り、地域貢献ではないだろうか。子どもの笑顔と、 熊本の保育現場の大変なご苦労に、逆に大きな力と 勇気をいただいた。 回、全私保連の気持ちをまずは伝えたいと行 かせていただいたが、私自身が被災現場の 方々のご苦労と努力を目のあたりにし、ここに報告 することにより、今後の支援募金活動がさらに広が り、展開されることを願わずにはいられない。 (小林公正/全私保連副会長) 熊本地震による震災をお見舞いして 5 今 「限 01●お見舞い.indd 1 16.6.2 5:19:12 PM