保育士求人・転職情報も満載!保育業界について考えるブログ

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保育サービス、格安で アズママやカラーズ -日本経済新聞-

1000万を超える共働き世帯や5年ぶりの待機児童の増加を背景に斬新なアイデアで既存の大手がまねのできない保育サービスを手掛けるベンチャー(VB)が増えている。格安で保育園への急な送迎を依頼できたり、スマートフォンスマホ)で希望するベビーシッターをいつでも簡単予約できたりする。スマホ世代の幅広い母親の支持を得ている。

 急な用事で保育園の閉園までに子供を迎えに行けず一時的に預かってほしい。その時に頼れるのがアズママ(横浜市)のネットサービス「子育てシェア」だ。

 「ほぼ100%預けられるので本当に助かっています」。2人の子供を持つ横浜市在住の主婦(33)はこう語り、月1~2回は利用する。

 サイトを通じて送迎や託児など1~2時間の仕事を依頼する。成立すると、1時間500~700円を謝礼として相手に支払う。

 こんな安い料金でビジネスが成立する秘訣は全体のモデルにある。3万人の会員を対象にイベントを年200回程度開催し、母親に商品をアピールしたい企業から出展を募る。企業から支払われる出展料の一部が子育てシェアの運営費に充てられる。会員が拡大すると広告効果が高まる。

 「グーグルの検索エンジンと同じ」と甲田恵子社長は語る。イベントには延べ400社が参加した。

 ベビーシッターといえばお金持ちが利用するという印象が強い。低料金でスマホ世代の利用者を増やすシッター会社がカラーズ(東京・港)だ。

 「シッターの顔を確認でき安心」。港区在住のフリーランスの女性(31)は語る。娘の習い事の送迎や仕事の際には息子も一緒に預ける。

 両者の交渉はIT(情報技術)を駆使して構築したスマホ上のマッチングサイトで行われる。利用者は24時間予約可能で、シッターのプロフィルも確認できる。運営コストを抑えられるため、1時間1000円からと一般的な料金の3分の1だ。「1回使うと8割が再利用する」と経沢香保子社長は胸を張る。

 保育VB台頭の背景には利用者ニーズを鋭く嗅ぎ取る起業家の才覚に加え、さらに2つの要因がある。一つはスマホを生活の多くの場面で利用することに抵抗がない層が子育て世代の中心であること。カラーズの利用者の中心が30代であることがこれを物語る。

 もう一つは資格を持ちながら何らかの理由で働いていない潜在保育士の存在。全国で70万人以上ともいわれる。条件が合えば子育ての仕事に就きたいという希望を持つ人も多くマッチングサイトへの登録意欲も高い。

 多様な働き方に対応した保育所もある。オクシイ(東京・渋谷)は認可外保育所を併設したシェアオフィスを世田谷で運営する。フリーランスや在宅勤務の悩みは家で子供の面倒をみながらでは仕事しづらい点。併設で母親の悩みに応える。利用者は約30人。2割は企業が女性雇用を促す遠隔オフィスとして契約する。高田麻衣子社長は「仕事の場所と仕事のどちらも提供する」として一括で業務受託、フリーランスの母親に仕事を割り振る事業を計画している。