保育士求人・転職情報も満載!保育業界について考えるブログ

保育士、保育園、保育業界に関する様々な情報をまとめています。待機児童問題や転職が多いとされる保育士の待遇問題など保育業界を取り巻く問題に鋭いメスを入れ、社会全体で解決していくキッカケ作りをしていきます。

保育士になりたい(6月11日) - 福島民報

全国的に保育士不足は深刻だ。待機児童解消のため施設を整備しても集まらない。大きな理由の一つに平均賃金の低さがある。他の業種と比較し仕事量を考えても決して十分とはいえない。待機児童は減らず、子育て中の女性の社会参加を妨げ悪循環を繰り返す。
 大学受験を控える県内の、ある高校3年の女子生徒の夢は保育士だ。よちよち歩きの頃から就学前まで保育園に通った。いつも優しい保育士が傍らにいた。発表会の衣装はアイドル顔負けの手作りだった。昼寝で寝付けないときはいつまでも背中を「トントン」してくれた。
 「優しい大人になりたい」。楽しかった5年間で目標が芽生えた。女子生徒は祖母に夢を話し助言を求めた。「給料が安くて生活は厳しいよ」。決して恵まれていない保育士の境遇に、孫を心配しての言葉だった。「でも、優しくしてもらったことを小さな子どもたちに返したい」。孫の覚悟に祖母の目が和らいだ。
 保育士を目指す多くの若者に厳しい現実が待っている。解決の鍵は永田町の政治家たちが握る。女子生徒は18歳になり選挙権を持った。今夏の参院選から行使できる。貴重な一票を無駄にはしないつもりだ。