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政府方針、保育士給料の2%引き上げに 保育士の95.1%が「足りない」と回答  - BLOGOS

政府が待機児童ゼロを目指して保育士の待遇改善に動き出した。しかし、打ち出された待遇では納得できない保育士も少なくないようだ。

 待機児童問題がクローズアップされる中、政府は「待機児童ゼロ」の実現を目指している。4月26日には安倍晋三首相が「1億総活躍国民会議」の中で、2017年度から保育士の給料を約2%引き上げる方針を打ち出した。月額にすると約6,000円から1万円になる。

 そこで株式会社ネクストビートは4月27日から28日にかけて、こうした政府の方針に対するアンケート調査を実施し、その結果を発表した。調査対象は20代から50代の保育士740名。

 まず、保育士の給料を約2%引き上げるという政府の方針に対し、どのように感じるか聞いたところ、95.1%が「足りない」と回答。「満足している」は1.1%で、「わからない」は3.8%だった。少しでも待遇が改善されるのはうれしいと感じているものの、「仕事の内容に対し、対価として見合っていない」「約1万円増えたところで、働く人は増えない」などのシビアな意見もあった。

 2%の引き上げでは「足りない」と答えた人に、あといくら給料が増えれば満足と感じるかを聞いたところ、最も多かったのは「月額5万円くらい」の33.5%だった。他の回答を見ると「月額1万円くらい」8.2%、「月額2万円くらい」10.6%、「月額3万円くらい」16.2%、「月額4万円くらい」6.2%だった。保育士の給料は他と比較すると、5万円から10万円ほど低いといわれている。少なくとも他の産業と同じくらいの労働対価を望んでいるようだと、同社はコメントしている。

 株式会社ビズリーチは運営する求人検索エンジン「スタンバイ」に掲載されている正社員の求人を調べ、求人数が前月と比べて急上昇した職種や業種などをランキング形式で公表した。4月27日に発表した「正社員求人数急上昇ランキング(2016年3月)」によると、幼稚園が前月比380%で1位に、保育士が324%で4位にランクインした。保育関連の求人数の急上昇は、季節要因に加え待機児童問題の影響がうかがえる。

 政府は「待機児童ゼロ」を目指して保育施設を2017年度末までに50万人分増やす計画を立てているが、その達成には保育士は9万人ほど不足するとみられている。「待機児童ゼロ」を成功させるには、保育士をいかに増やしていくかが鍵になりそうだ。