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【貧困女子】貯金残高953円、「子供は臭いからキライ」。元名門保育園勤務の保育士は“タク代女子”~その1~ - Suits woman

女性誌『Suits WOMAN』で注目を集めた「貧困女子」。これは普通の毎日を送っていたのに、気がつけば“貧困”と言われる状態になってしまった女性たちの体験談。

今回お話を伺ったのは・沢田志穂子さん(仮名・34歳)。都内の短大の保育学科を優秀な成績で卒業。保育士免許を持っています。それなのに、現在の貯金残高は953円。手持ちのお金は2000円程度だといいます。しかも、このような状況は日常茶飯事だとか。なんでそんなにお金がないんですか?

「ネットニュースのせいですよ。“タク代女子”が広く知られるようになってしまい、収入が激減したんです」

“タク代女子”とは、“タクシー代を男性からオゴられて、それを懐に入れる女子”の略称です。タク代女子は23時くらいに女子同士、もしくはひとりでバーに行き、男性から声をかけられるのを待つ。そして声をかけてきた男性と飲み、会話が盛り上がってきたところで“そろそろ終電が……”と切り出す。もっと彼女と飲みたい男性が、タクシー代(1~2万円)と飲み代をオゴる。その後、タクシーは使わず始発で帰る女性のことです。こういう収入のスタイルがあることが、ネットニュースで話題になり、志穂子さんにタクシー代として1~2万円を払う男性が激減。それが、彼女の生活を圧迫していると言います。

「私は麻布エリアにあるシェアハウスに住んでいるので、バイバイした後に、徒歩で帰っていました。だから一晩で2~6万円くらいがまるまる収入になっていたんですよ。でも、ここ1か月くらいで、タク代女子が周知されるようになって、男性がお金をくれなくなったので、収入が激減。だから、手持ちの現金が全然ないんですよ」

志穂子さんの本業を聞くと、派遣社員。請求書発行の代行会社に派遣されて、ひたすら伝票処理をし続ける仕事だとか。手取りの月給は15万円程度。シェアハウスの家賃は光熱費を含み7万円、スマホ代や美容代、洋服代を払ってしまうと、手元に現金が全然残らないといいます。

「派遣で安い給料で働いて、派遣法が改正されて同じ会社で働き続けられなくなって、なんかほんとに理不尽。だから、お金を持っている人は、もっとオゴるべきだと思います。“タク代飲み”という単語が広まってしまったけれど、それって、お互いになんか気持ちよく飲める助け合いみたいなものですよね。男の人にしても、女性になにかをしてあげると、気持ちがスッとするじゃないですか。私みたいなけっこうカワイイ子に、お金をあげる気持ちよさをもっと男の人は味わったほうがいいと思います」

それにつけてもなぜ、保育士を辞めてしまったのでしょうか?

「子供が好きじゃなかったからです。私は学校をトップクラスの成績で卒業したので、都内にある私立の病院に併設する保育園に就職が決まりました。仕事もそんなにきつくないし、手取りの給料が新卒なのに23万円もあって、ボーナスも出ていたので、かなり恵まれていたと思います。でも、好きじゃないと仕事は続かないですよ。これが普通の会社だったら割り切って仕事していたのですが、保育士は子供相手の商売。子供嫌いな私には、全然子供が懐いてくれないし、仕事は雑用ばっかりだし、ウンチもおしっこも汚いし、子供は臭いし、うるさいし……学校で勉強していた時は楽しかったのですが、最後の方は赤ちゃんの泣き声を聞くだけで頭が痛くなってきて、3年目で仕事を辞めました」

その後、埼玉県岩槻市の実家に帰り、地元のインフラ設備会社に勤務。

「2年くらい事務の仕事をして、高校の同級生と付き合ったのですが、周囲が結婚、結婚とうるさくて。まだ26歳なのに、結婚と言われてもピンときませんし、東京の生活にも未練はいっぱいありました。だから、また東京に出てきて、今のシェアハウスに住んで、もう8年になります。でも全然キャリアアップできなくて。保育士を専攻する短大卒では全然だめですね。大手と準大手企業を狙ったのですが、どこも合格しませんでした」

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お酒をオゴられ、タクシー代をもらう。タク代女子は、大学生や20代の女性に多いという。