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保育施設放置死公判 取り調べ備え口裏合わせ、連絡帳のページ破る 栃木 - 産経新聞

宇都宮市内の認可外保育施設で、山口愛美利(えみり)ちゃん(当時生後9カ月)が死亡した事件で、保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元施設長の木村久美子被告(59)の裁判員裁判の第2回公判が7日、宇都宮地裁(佐藤基(もとい)裁判長)で開かれ、木村被告の次男が、事件当日の様子や被告の隠蔽(いんぺい)工作について証言した。

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 被告らは、愛美利ちゃんが「下痢気味」「熱があるようだ」との認識を持っていたが、特に対応はしなかったという。次男は平成26年7月25日午前10時ごろ、愛美利ちゃんのおむつを点検、その際は「汗をかいていたが、他の子もかいていた。顔色や肌の乾燥などは気付かなかった」と説明。その後も窓越しに愛美利ちゃんの様子をうかがうなどしたが、特に異変はなく、被告と2人で小山市まで外出したと話した。

 また、次男は愛美利ちゃんが死亡していることに気がついた26日朝の様子も語った。被告は愛美利ちゃんにシャワーをかけ、次男に人工呼吸を命じた後、愛美利ちゃんの物と思われる連絡帳のページを破っていたと証言。その後も警察の取り調べに備えて口裏合わせを行ったと述べた。

 次男は昨年、保護責任者遺棄致死の疑いで、木村被告と長女とともに逮捕されたが、不起訴処分となっている。

 この日は小児救急医療の専門医で、北九州八幡市立病院の市川光太郎院長も証言に立ち、「愛美利ちゃんの血液検査の結果を見ると、脱水の程度はかなり重度でこの状態が続けば、当然多臓器不全や熱中症で死亡する」、愛美利ちゃんの死亡12時間前の状態について「仮に唇が乾燥していてアトピー体質で下痢気味でも、(脱水症状が)分からないというレベルじゃない」などと述べた。

 公判後、愛美利ちゃんの父親は、木村被告の次男が「愛美利ちゃんがワイシャツで縛られていた」と証言したことについて、「今までもぐるぐる巻きにされていたのは分かっていたが、改めて本人の口から聞いて許せない。娘は熱中症の上にぐるぐる巻きにされてどれだけ苦しかっただろう」と語った。8日は木村被告に対する被告人質問が行われるが、「本人から真実を聞きたい」と訴えた。