食物アレルギー児の給食 保育所の3割が誤配・誤食 - 東京新聞
食物アレルギーのある子どもの給食について、間違えて配膳してしまう「誤配」やほかの子どもに配膳された食べ物を食べてしまう「誤食」が保育所の約三割で起きていたことが、厚生労働省による全国調査の速報で分かった。約一割の千五百超の施設で実際にアレルギー症状が起きていた。
調査を担当した東京慈恵医大の吉沢穣治講師(小児外科)によると、食物アレルギーは低年齢ほど多いのが特徴で、誤食しないよう見張り役の職員が十分に確保されることが必要という。
調査対象となった全国約三万三千施設のうち、三月初めまでに回答した約一万四千施設(四割強)の集計を終えた。
集計によると、回答の約三割に当たる四千百三十八施設が「二〇一五年度に誤配・誤食があった」とした。実際にアレルギー症状が起きていたのは千五百八十九施設だった。
誤りの原因は「アレルギー対応ではない給食を間違えて配膳した」(千八百九十施設)が最多で、「他の子どもに配膳した食べ物を食べた」(七百二十七施設)、「原材料の見落とし」(五百八十六施設)と続いた。